作家インタビューNo.8 〜【陶芸】前川俊一さん、レギーナ・アルテールさん〜


高島に移住してきて28年目のお二人。その前は京都市にある陶芸の工房で修行をされており、2人で暮らすための仕事場と住まいを探して、新旭町に借家を借りられたのが最初だそうです。
納屋を工房とし、そこで3年余り暮らす中で、風景と季節感、湖西線があり京都にも近く、そして、考え方にお互い共感を覚える人達との交流ができ、この地で暮らすことに決められたそう。
その後、運命の場所、家と出会い、暮らしやすいよう少しずつ手を入れてこられて現在の住まいの形になりました。
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Q1.今お住まいの場所を暮らし、生業の場として選ばれた理由は何でしょうか?
新旭町に住みながら、購入可能な古家それも納屋等複数の建物がある農家を探し始めました。
1年余り、あちこちに見に行ったのですが、最初は漠然としていたイメージが次第にはっきりしてきて、この家でもなく、この場所でもないという事がよくわかる様になりました。
そして、探し歩いていた時に知り合った人から、空き家を売りたいという人がいるというので、早速見に行ったところ、2人共とても強く感じるものがあり、風景、建物の配置等も求めていた条件にぴったりでした。今もとても気に入っています。
土地との出会いは、偶然性とタイミング、そして、何より自分の足で歩いてその場所に立ってみる事だと思います。



ご自宅とその周囲の豊かな自然。めぐりゆく四季とともに暮らしがあります。
Q2.この地で今どのような暮らしや創作活動をされていますか?
日々陶器を作り、それを各地のギャラリー等で個展をするというかたちで展示し、売る事で暮らしています。
Q3.住んでみてわかったよかったこと、つらいことや、日々感じることなどを教えてください。
戸数22軒の小さな集落、人口は100人を超える事はなく、1才から87才までの人が暮らしています。
私達が、ここに暮らしてから25年になりますが、毎年の様に老人が亡くなり、皆で送り、そして、子供が生まれてくる、季節が移り変わる様に。そのようにして、今見ている風景が作られてきたのだなあという感慨を覚えます。
ほとんどが兼業農家で勤めを持ち、稲作、山仕事等やらねばならない事がいくらでもあり、皆、実に良く働いています。そのような暮らしの中からその人の考え方や態度が出てきているのだなあという事がよく分かりました。

村の左義長
Q4.「風と土の交藝」に参加しようと思ったきっかけは何でしたか?
この催しの説明を聞いた時に単なる美術工藝展、等ではなく、自分の住む場所を考えている人に、実際に暮らしている人達の住まい、暮らしぶり等を公開する事で一つの考え方やきっかけになればということ、そして、農業をしている人達にも参加を呼びかけているということを聞いてとても面白いと感じ参加することにしました。

昨年「風と土の交藝」に参加された時の様子
Q5.ご自身が感じている「風と土の交藝」の魅力を教えてください。
人は、いろんな所でいろんな風に暮らしているんだなあと感じてもらえると思います。
Q6.お越しいただく皆さんにメッセージをお願いします。
一つの機会として、そしてきっかけとして高島の地を歩いてみて下さい、あなたにとってとても懐かしい場所になるかもしれません。
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前川さん、レギーナさん、ありがとうございました!
暮らしと作品と自然が一体となった美しい世界をぜひ体感しに行ってみてくださいね。
会場(前川さん・レギーナさんのご自宅と工房)の場所は当日「風のパスポート」を入手していただき、そちらでご確認ください。
駅からはかなり離れた場所にありますので、車でのご来場がオススメです。
また近江高島駅からはバスも出ていますので、下記よりご確認ください。
(高島バス畑線・富坂口停留所下車)
http://www.city.takashima.shiga.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1332322964218&SiteID=0
前川 俊一(まえかわ しゅんいち)
Regina Altherr(レギーナ・アルテール)
HP:http://www.smaral.com
written by KAN
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